これまでフランス映画をみて、これが彼らの言う博愛か!と唸ったことは
そうなかった気がするが、ここにはそれが溢れている。
タチが自演するユロ氏は、温厚で善人であるけれども、ちょっと愚かで滑稽。
これは、彼に限ったことではなく
大銀行家も、はりぼてナイトクラブの支配人も、それを設計したイカサマ建築家も、
職人も、ショーでギターを弾く黒人のバンドマンも。
あらゆる人が交通渋滞の車、交通そのもののように街を流れていて
数え切れないほどの無名の人々の生活が、
まるでループゴールドマシンのように、映画の運動をささえてる。
おどろくほど豊かな映画です!
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