青春の殺人者 / 長谷川和彦 監督



豪雨の中、新宿地下テアトル、観ずに死ねるかイベントにて
(ゴジ監督×染谷将太トーク付き)


水谷豊のカッコよさは言わずもがな、映画のすみずみまでカッコいいのだ。
今まで園子温スゴイ、スゴイと思っていたけれど
1976年公開のこの映画には
屍体解体シーン(「冷たい熱帯魚」)も、十字架張り付け(「愛のむきだし」)もあるのだ。
それを「ヒミズ」の染谷将太が推薦しているという…。


親殺しをしておきながら、機動隊は成田闘争の検問に忙しく
誰にも相手にされない。そして、親の与えたスナックに火を放つ。

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プレイタイム / ジャック・タチ 監督



これまでフランス映画をみて、これが彼らの言う博愛か!と唸ったことは
そうなかった気がするが、ここにはそれが溢れている。


タチが自演するユロ氏は、温厚で善人であるけれども、ちょっと愚かで滑稽。
これは、彼に限ったことではなく
大銀行家も、はりぼてナイトクラブの支配人も、それを設計したイカサマ建築家も、
職人も、ショーでギターを弾く黒人のバンドマンも。
あらゆる人が交通渋滞の車、交通そのもののように街を流れていて
数え切れないほどの無名の人々の生活が、
まるでループゴールドマシンのように、映画の運動をささえてる。
おどろくほど豊かな映画です!

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