キングス&クイーン / アルノー・デプレシャン 監督



オーメン、「クリスマス・ストーリー」の監督が
目も当てられないくらい痛いヒロインを、しかもこんなに恥ずかしい演出で・・
とショックを受けつつ、冒頭は終始、辛抱。


それが、マチュー・アマルリックが出て来てから、格段におもしろくなる。
いつも目元がトボケてるなあと思っていたが、やはり名優なのかも知れない。
(それから、女医役のカトリーヌ・ドヌーヴの存在感が、必要以上だ。)


作家である父が遺稿に書きのこした実娘への愛憎が、すさまじい。
(この辛辣さこそ、フランス映画の恐ろしさ?)
まるで対照的に、片田舎のイスマエルの両親が、完全なる博愛主義者で、
心底愛らしく、心躍る。


ひとつ言えるのは
エマニュエル・ドゥヴォスの出演作は、自分にはもう観れまいってこと。