都会のアリス / ヴィム・ヴェンダース
9歳というアリスは、やけに大人びていて仏頂面。
そのくせ「腹へった」「なにか食べたい」を連発。
そんな少女とのさすらいは、いつのまにか
恋人同士のかけおちのようなものへと転じていく。
物語は最後までふくらむことなく今ひとつだけど、
休憩のようにさし込まれるユーモラスなシーン。
フィリップが0時にエンパイアステートビルを吹き消してみせる場面なんて
いかにもヴェンダースらしく、小じゃれてる。
あと、安モーテルでテレビを破壊する、あからさまなシーンも印象的。
「写真を撮る 堪えられないものをふっ飛ばす Channel 6 WTVR」
音楽(CAN)は、あまりに悩ましくもうちょっと華がほしいと思った。
フィリップ・ヴィンターが終始はいてるパンタロンがお洒落。