私がクマにキレた理由 / シャリ・スプリンガー・バーマン&ロバート・プルチーニ



若者をターゲットにした宣伝とは裏腹に、
異様に年齢層高かったのがちょっと可笑しかった。


「家政婦は見た」を存分にファッショナブルにしたような映画(あれも好きだけど)。
スカーレット・ヨハンソンなしには成立しなかったんじゃないかという位
アニー役がはまっていた。


彼女の困惑顔を中心とした、表情のレパートリーはすごい。心底おどろく。
それから、とぼけ顔が愛嬌たっぷりで愚かしい
ミスターX(ポール・ジアマッティ)も忘れちゃいけない。


赤い傘に誘われ、メリー・ポピンズよろしく宙を舞うシーンは
アメリカ映画とは思えないくらい陳腐なCGで、それが逆に好印象。


ナニーのアニーは、どこまでも「観察者」。誰をも博物館の蝋人形にしたがる。
本物のナニーとかダルデンヌ兄弟がみたら憤慨しそう。
そういう映画でもないというのは承知のうえで、
ラスト、"監視クマ"への報復はとことん派手にやってほしかったです。


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