愛のむきだし / 園子温 監督



日々懺悔を強要する神父の父親のために"罪作り"をはじめ
盗撮マスターになってゆくユウ。マリアに恋におちる。
そのバカバカしい筋が、すごい強度と速度で展開されてく
カッコよさ。


すさまじい映画をみている、という興奮が
大団円まで途絶えなかった。終演後しばらく立てず。
休憩はさんで4時間あるのに飽きる暇さえ与えぬのです。
中盤、ゆらゆら帝国の曲がオンパレード状態なのだけど
その音の氾濫にも拮抗する、確固たる世界観。圧倒的。


椹木野衣が評するように
ゼロ年代最後の年の明けに不意にあらわれた巨大な松明のような映画」ならば
その炎のなかには、森達也から舞城王太郎まで…?
雑多なものが焼べられ、まぶしい火の粉をあげている。
エーガ界の三島由紀夫賞(?)


シーン自体はずるいと思ったが
コリント書13章を読み上げる満島ひかり、迫真。
カメオ出演で特筆すべきは、娘にペニスを斬られる板尾創路
教祖役の古屋兎丸さん。


バチカンの許可が下りるまで辛抱してくれ」


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