川の底からこんにちは / 石井裕也 監督



予告編の歌が大きらいで、観に行くものかと思っていたが、
やがておそろしき、満島ひかりパワー。
無感動、無表情、そしてやけっぱちのシャウト!
むきだしの演技が、唯一無二。


「あ、しょうがないです。どうせ私は中の下ですから。」


ここまで自信もって開き直ると、武器。
衣装もまったくお金かかってなさそうならば、照明ガチガチのシーンもない。
はなから、小綺麗なシーンなんて一個も想定していないのだ。


あのエコおたく夫は、アウトでしょっと思うも、
女心は複雑なんだぞ、お前は子供だなあと諭す母。
お前も中の下として生きていけ、と諭す母。また凄い子に育ちますね。


全員、ニタニタした岩松了みたい。
下ネタのまき散らし方、昭和!また、ちょっと伊丹十三風?
爆笑のラスト、『ウルトラミラクルラブストーリー』を思い出したけど
なぜか安い感じも、嫌な感じも一切しなかった。


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