果てなき路 / モンテ・ヘルマン 監督



映画のなかで何者かが撮った映画は、ただただ美しい。
セスナ機は、真っ暗な湖に墜落し、闇のなかで燃え上がる。
カメラが拳銃に変わるラストは、なにか得体の知れない感動が…。


ピーター・バラカンが言っていたイライラはなかったにせよ、
映画のなかで何がどうなっているのか、マジメに分からない。
しかし一方で、感覚的にはとても「わかる」という錯覚。


悪役?シャニン・ソサモンが、物語の上でこそ美しい。
犯罪者なのか、女優なのか、正体不明のファム・ファタール
ローレル(≠ヴェルマ)が世界に君臨し、世界の一部を征する。
まるで、いつかみた「べレジーナ」のように。


かなり早い段階で、山積する謎に悩まされることよりも
謎を謎のままにしておくことを選択していた。


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