お家をさがそう / サム・メンデス 監督



京橋テアトル試写室にて。
「ハリウッドの制約を逃れるかのようにスタジオを飛び出して地方ロケ」
という説明にひかれ、待望してた新作。


まさに、そんな感じ。
アメリカン・ビューティー」で、あのまどろっこしい演出をした監督と同じとは思えないほど、のびのび。
シンプルなお話で、ゆったり楽しめた。同時に、いろいろと見つめ直したくもなりました。


主役ふたりが、あんまりにも愛らしい。
"保険の保険"を広める仕事だというバートは、
旅先で、いろんなキャラに扮して、電話先の顧客と話をしてるようだが、
ほんとに仕事をし、賃金を得ているのかさえ、疑わしい。
(人がいいゆえに、単に困った人の相談にのってあげてるだけなんじゃ?とか…)


子供うまれてだいじょぶなの?と思ってしまうんだが、
仲むつまじい、このふたりならなんとかやってけると、太鼓判。


彼らは知人をたよって、居を構えるべき理想の地を探し、さすらう。
どこへいっても、身勝手な連中ばかりで、そのたび見切りをつける。
ただ、面白い人間ばかりだった。
孫ができるというのに…「ベルギーに引っ越すの!」人生を謳歌する両親。
子どもの耳をトロフィーの持ち手みたい、と言って本人の前でバカ笑いしてみせる
破天荒な元上司。


あとあと、予告編にも使われてる、ビルに映った飛行機のショットに魅せられた。
ジェット機がイルカのように泳ぐのだ!)
ひとつ難をいうと、音楽が、、のっぺり君だったなあ。


http://www.ddp-movie.jp/ouchi/