100万回生きたねこ / 小谷忠典 監督
「人間、死ぬときは死ぬんだからさ」
「(闘病のドキュメンタリーとか)ほんっとバカバカしい。」
小川洋子さんの語りが、実直で、どれも潔い。
ご本人の姿が映らない代わりに
市井の猫がたくさん、正面から写される。
「動物ってね、孤独な目をしてるのよ。人間は、あんな目をしない。
そしてね、孤独な目の方が、綺麗なのよ」
一方で、途中から、この映画の構成は、とっても恣意的で
なんか整いずぎてることに疑問がわく。
小川さんの昇天、葬式で映画を終わらせたくなかったというのはわかるけど
いきなり北京へ旅をはじめ、岩井俊二的なバレリーナ少女で終わる。
ここが、いささか野暮ったく感じた。
小川さんがこの映画をみたら、ここにケチを付けたと思うな。