ローラ / ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー 監督
強烈なピンク ー「パリ、テキサス」のラストのような色彩を求めて
見に行ったが、そこまでの鮮烈さはなかった…。
1950年代 戦後ドイツの描かれ方。
そこに誇張はあっても、偽りなし、という気がした。
「生きる」の志村喬のような 建設局長フォン・ボームは、
とても先進的な男であるのに、南プロイセン人は嫌いだとはっきりと言い
しかし、そのプロイセン人の娘に恋とおちる。
大戦のために(?)歌手になり損ねた高級娼婦。
彼女を求めて、未知の領域へと足を踏み込む。
叩こうとしていたはずの腐敗構造のそれに。
ローラの妖しさ。ただ、それよりも、
秘書ヘッティヒの気高さが、印象的だった。
ルーシー・モランのようにかわいらしく、賢く。