箱入り息子の恋 / 市井昌秀 監督



夏帆のほうは、文字通り箱入り娘だが
源くんはべつに親が箱に入れて来たのでも何でもなく、単なる変人。
自分で箱をこさえて、そこに閉じこもっていたカエル男。
という設定が、ひとつ面白いところだと思う。


みんな自分に正直に生きていて、みな、かなり毒を吐く。
森山良子の「目だけじゃなくて、耳も悪いのね」心が折れそうになる。
しかし、どれも不器用すぎるほど正直な言葉だから、結局は愛らしい。
利己と利他のさし加減について、とっても考えさせられる。


物語上、敵視すべきは
健太郎を娘から引き離すために、暴言・暴力に走る蓮さんなのかも知れないが
彼ですら、人間らしくて、愛おしい。
権威主義者だとか非難するほうが偽善っぽい。


前半はご都合主義、後半は逆に不幸が立て続くなど
突っ込みドコロ多数ながら、ちょっと素敵な物語でした。
ハラがコレなんで」につづき、ピンクの電話がいい味だしてた。
そして、立川ロケ!


http://www.hakoiri-movie.com/