日陽はしづかに発酵し… / アレクサンドル・ソクーロフ 監督



またも、あの感覚を堪能してしまった。
ソクーロフ映画の前で、ウトウトしてしまってのち、醒めた時の何ともいえぬ感覚。
けして後悔ばかりがあるのでなく、不思議な快感がある。


リアルとまぼろしの間に溜った池に足を浸したまま…
夢うつつで観る、ソクーロフ
西トルクメニスタンの灼熱と砂風で、
オレンジ色に染まったシネマスコープのフィルム。


呼びもしないのに“呼ばれたから”と、
うさぎを風呂敷に包んでやってきた姉の振る舞いだけ、やけにコミカル。

「これ、何だい?」「野うさぎよ」
「何でまた?」「スープを作るの」
…「食べるの」「いやだ」
  「洗うの。そして休むわ。」


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