Pina / ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち



カメラは、みずから「踊る」ことに飽き足らず、
ダンサーをも促して、彼らを劇場の外へと連れ出すのだ。


ドイツの町並みを舞台にしてしまったヴェンダース喝采
モノレールの交通も、川に鎮座したカバの欠伸も、みごとにダンスと交差する。
舞台のリアリティーを最新の3D技術で再現、なんて自惚れた話じゃなく
まったく別の発想。


ピナ・バウシュについてのドキュメンタリーとしては、不足がありすぎる。
いかにも古風で、形式ばった編集にも、多少ドンヨリした気分になったけども
カメラが劇場の外に出るたび、まるで映画が大きく深呼吸するように
爽やかな空気が放出される…。
ささやかながら、まるきり新しい体験でした。


http://pina.gaga.ne.jp/