Modern Vampires of the City / Vampire Weekend

もうだいぶ長いあいだ窓辺に置かれていて、色褪せはじめた本を手にとって
ページをめくるように、何の衒いなくはじまる。

最高にエレガント！
でも、それはバッハをサンプリングしているからでも
弦やピアノが多用されているからでもない。

ＶＷ流のゴスペルではじまったかと思えば
ルーツミュージックにいきなりアンデス民謡？が介入し
アメリカ全土に、散弾銃のように騒々しくドラムが鳴り響く。
（まさかのネーネーズみたいな瞬間さえ。）

トロピカリズモで、エキゾチシズム。
自在になめらかにシフトチェンジして、ちゃんとひとつの軌道にのっかってる。
ゆえに、エレガント！

アンコールワットだの、オクラホマだの、オークランドだの
一行ごとに地図上を移動して忙しい "Step"が一等好き。

"Yoshimi Battles The Pink Robots" の頃の
フレーミング・リップスっぽいとも思いました。