My Bloody Valentine - World Premium Live with 相対性理論



ケヴィンに洗脳されるかと思った。
あるいは、ひょっこりひょうたん島みたいに爆発するかと思った(ケヴィンが。)


ただ闇雲に轟音なのではなくて、
ジェット機よりも騒々しくたって、耳栓は不要。耳は破壊されず痛くもない。
刺激的なライブ、“マイブラ室内楽”というのを身をもって理解しました。


ケビンは今回も1曲、頭をトチってた。
爆音であればあるほど、一方で、相当繊細な演奏なのだと言えると思う。
針の穴に糸を通すような・・・


http://www.dommune.com/LIVEPREMIUM/130930/

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ポルトガル、ここに誕生す〜ギマランイス歴史地区



アキ・カウリスマキの「バーテンダー」以外は、心底詰まらなかった。
ただ、面白いか詰まらないかで言えばの話。
映画を端緒に、もろもろ啓蒙される。


何より、カウリスマキって20年以上もポルトガル在住!なんですね。
知らなかった。
となると、彼の近作で、わざとらしいまでに光がくっきりしているのは
つまりフィンランドのそれでは矢張りなく、ポルトガルの光だったのだ。


ペドロ・コスタのへそ曲がりな会話劇で居眠りしてしまったため
ビクトル・エリセ「割れたガラス」鑑賞も、不完全燃焼。ペドロの野郎!


http://www.guimaraes-movie.jp/‎

ジンジャーの朝 / サリー・ポッター 監督



原爆の映像ではじまる(らしい。遅刻してしまったので観れなかった…)
1945年に、同じ病室で生まれたふたりがヒロイン。冷戦下のイギリス。


たった今 曇った顔をしていて、数秒後には頬を緩めている。
そのどちらもウソじゃない、というような翻り方。
エル・ファニングは、やはり天才。
ほかの役者も、完全にその役を生きている。配役も演出も的確!

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海炭市叙景 / 熊切和嘉 監督



近藤龍人さんのキャメラ、やっぱりかっけー。
画面ほぼフルに撮られた船体(CLIPPER HOPE)とか
なめらかに並走する路面電車とか。人物中心の切り取り方じゃない。


一度に見るには相当根気の要る映画…だと思う。
純粋な記録フィルムのうえに、ドラマを交差させてたような。
ただ、そのドラマは極めて薄暗く、日照りがない。
灯りと言えば、雪に反射した寒色の街灯だけ。
ちょっと辛過ぎるオムニバス(こども虐待の場面なんて、是枝監督みたい)

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苦役列車 / 山下敦弘 監督



屈折していて、骨や、関節という関節が歪曲しているような感覚。
森山未來が、悪魔だ。
ただ、途中からもっと徹底的にやってくれてもいいのにと思った。まだまだ小悪党。


西村賢太の風貌というか、中上健次のそれを知っている以上
主人公はガタイがいい男でないとしっくり来ないのだが
肩パット入れてるのがバレバレなシーンでちょっとガタンとなった。
高良健吾横道世之介として出てきた感じで、面白かった。

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横道世之介 / 沖田修一 監督



引っ越し当日シチューを振る舞ってくれるアパートの隣人が、
意外とキーマンだと思うんですよね。…いやキーマンでは決してないが、
彼女とのやりとりが世之介の性質をすべて表している。
そして、このシーンが割と好きです。
(窓枠から顔だけでの出演、江口のりこ


「シチュー温めてたのよ。たべてく?」「じゃあ、いただきます」
「えっほんとに?」「えっじゃあ…いただきません」
「どど、どっち?」

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